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起業・フリーランスの方に効く会計のクスリ -損得感覚-

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経営における損得数字と会計数字についてこんなクイズがあります。

問題です。

和菓子屋さんでは毎日「いちご大福」を製造し、それを自らの店舗で販売しています。
このいちご大福は原料に相当こだわっていてとても評判であり、毎日昼過ぎには売り切れてしまうほどの人気です。
ある日、この和菓子屋さんで店員がつまずいていちご大福を1個落としてしまい、売り物にならなくなったので捨ててしまいました。
さて、それでは、この店員がいちご大福を1個落としたことによってこの和菓子屋さんは一体いくら損したでしょうか?
いちご大福1個当たりの売値/100円、原価/30円、利益/70円とします。

変にひねくったり勘ぐって考える必要は全くございません。

カンタンそうな問題ですが、3種類の解答があるでしょう。

◆「100円の損」:落とさなければ100円稼げたのにそれを得そこなったのだから売値分100円の損。
◆「30円の損」:30円かけて作ったものを落として無駄にしてしまったのだから、コスト30円分の損。
◆「70円の損」:落とさなければ70円の利益を得られたのにそれを得そこなったのだから、利益70円の損。


このようにみてみると、どの答えも一理あるような気がしてきますね。
落とさない場合と、落とした場合を比較してみましょう。
売上、原価、利益にどのように影響するのでしょうか?

この問題の和菓子屋さんのケースでは「いちご大福」は注文ごとの製造ではなく、あらかじめ作っているものを売るという「作り置き」の商品で、しかも「毎日、売り切れる」というところが重要なポイントとなってきます。


売上:毎日売り切れる商品ですので、1個落としてしまうと、売れた場合に比べて、本来得られるべき1個分の売上げが100円少なくなってしまいます。すなわち、売上げ絵の影響はマイナス100円となります。

費用:追加の製造は行わないので、原価(コスト)への影響はありません。つまり費用への影響はゼロ。

利益:売上と費用の影響を組み合わせると利益への影響はマイナス100円ということになります。

つまり、この問題の答えは「100円の損」ということになります。


しかし、30円の損だという答えの方が多いです。特に簿記の知識を持った方や会計士の方の殆どが30円の損という回答です。
その理由はこういった背景があるからです。

この落とした損は会計の帳簿ではどのように記録をされるのか?どこの会社にも帳簿があり、簿記という方法で記録しています。
会計というのは「起こったこと」を記録する技術であり、「起こらなかったこと」は記録しないというか、できません。
ですので、この問題のケースですと商品の原価は過去に「起こったこと」だから帳簿に記録されています。
しかし、逃した売上のような機会損失は「起こらなかった」ことなので帳簿に記録しようがありません。
結果的に売上が少なくなったというだけで、帳簿のどこにも100円という数字は表れてきません。
なので落とした損を帳簿上記録するとしたら、原価分の30円を損として記録するしか方法がありません。

経営から見た損失と会計上記録されている損失が違ってきます。

会計とはそういうものです
経営の視点から考えるときは、このような点に十分気を付けて損得感覚をもっていきましょう。




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